プレキャストコンクリートの鉄筋の錆にお困りの方

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防錆ポリ袋 導入事例  - フジミ工研株式会社

フジミ工研株式会社(以下、フジミ工研という) 滑川工場 製品製造部長 玉川光宏 氏に、
豊ファインパックの防錆ポリ袋を導入した理由とその効果について詳しく聞きました。

フジミ工研について

東京ゲートブリッジでもフジミ工研の
コンクリート製品が使われている。

フジミ工研は土木、建築工事に用いられるコンクリート二次製品を製造・販売している会社です。

コンクリート強度120ニュートンまでの高強度プレキャストコンクリート部材が製造できる、数少ない国内企業の一つです。

年商50億円、従業員数200名。

プレキャストコンクリートとは

コンクリート構造物は通常、建設現場で型枠を設置し、そこにコンクリートを打ち込んで造ります。これに対し専用工場で事前にコンクリート製品を制作し、現場に運び、設置するのがプレキャストコンクリートです。

工期の短縮、高品質化、省労務化、省資源化など多くのメリットがあります。 

自社製品の標準防錆ツールとして防錆フィルムを活用

フジミ工研では防錆ポリ袋をどのように活用していますか?

鉄筋コンクリート製品の鉄筋部分のサビ防止に。

弊社では、豊ファインパックの防錆ポリ袋を、鉄筋コンクリート製品の鉄筋部分のサビ防止に活用しています。

対象となる製品は、コンクリート製品のうち在庫期間が30日を超える物です。
建築建材部門では年間20000個の製品を製造しており、
防錆が必要になるのはうち3割の約6000個です。

柱製品の防錆

露出している鉄筋部分に防錆ポリ袋(80mm * 1300mm)をかぶせ、
根本を輪ゴムで留めて防錆

梁製品の防錆

ロール巻きの防錆シート
(幅1200mm、長さ150M)を適切な
長さに切って、部材の上からかぶせる。
※ 接地面では鉄筋は露出していないので
防錆の必要はない。

工場内での保管の様子

工場外での保管の様子(鉄筋部分にポリ袋)

根本は輪ゴムで留めてある

場外ヤードでの野積み保管の様子

■ 以前は防錆ではなく除錆をしていた

フジミ工研では以前、コンクリート製品をどう防錆していたのですか。

以前は、サビを防ぐ「防錆」ではなく、出荷前に錆を落とす「除錆」で対処していました。

具体的には、屋外に長期保管した製品のうち「浮きサビ(※)」が生じている物のみ、出荷前に手作業でサビを落としていました。

※ 削ればポロポロ落ちるようなサビを「浮きサビ」といいます。鉄筋を浮きサビのついたままコンクリートで固めると、コンクリートと鉄筋本体の間にすき間が生じ、密着力が低下します。このように浮きサビは鉄筋コンクリートの品質を低下させるので、これが生じた場合は出荷前に必ず除去しなければいけません。

■ 防錆剤の塗布や防錆ディップを採用しなかった理由

除錆ではなく防錆を、たとえば「防錆剤の塗布」や「防錆ディップで鉄筋部分を覆う」などを検討したことはありますか。

そうした方法があることも知っており、検討したこともありました。

しかし「コストや手間がかかりすぎる」「顧客によっては、防錆剤のような『皮膜』が鉄筋に塗られることを好まないところもある」などの理由から、それらの防錆手法はとりあえず見送っていました。

この他、防錆の試みとして、「鉄筋部分に普通のポリ袋をかぶせて、雨に当たらないようにする」という処置を試みたことがあります。

しかし、この方法ではポリ袋の中に水蒸気がこもってしまい、かえってサビが進行するなど逆効果でした。

ただ「浮きサビは落としてから出荷」という除錆は、結局、対症処置でしかなく、いつかは防錆に切り替えたいと思っていました。

そんなとき豊ファインパックの防錆ポリ袋に出会ったのです。

■ 同業他社を見学して防錆ポリ袋のことを知る

どんな出会いだったのでしょうか。

去年(2014年)6月に、プレキャストコンクリート各社が集まる技術交流会で、同業他社を見学したとき、鉄筋に防錆ポリ袋がかかっているのを見たのです。

最初には、「どうして袋をかぶせているんだろう。そんなことをしたらかえってサビが進行するのに」と不思議に思いました。


しかし話を聞くと、「ただの袋ではなく、防錆物質を練り込んだ袋を掛けている」、「これをかぶせればポリ袋内に防錆成分が充満して、鉄筋がサビるのを防いでくれる」とのことで、そんな袋があったとは初耳でした。


勉強会仲間の同業他社が使っているのなら品質も心配なさそうです。
その後、自社で防錆が必要になるタイミングで豊ファインパックに電話して見積を依頼しました。

価格については、私の中で想定していた上限価格を大幅に下回っていました。またサイズについてもこちらの要望に合わせて特注に応じてくれるとのこと、さっそくポリ袋4400枚を発注しました。

使ってみて確かに防錆力を感じましたので、半年後さらに4400枚を発注。
このときは巨大な梁に被せるためのロール巻きの防錆シートも発注しました。

以来、豊ファインパックの防錆ポリ袋(およびシート)は、フジミ工研の防錆処理の標準ツールとして使い続けています。

■ 防錆ポリ袋の導入効果

これまで使い続けての豊ファインパックの防錆ポリ袋への評価、導入効果を教えてください。

豊ファインパックの防錆ポリ袋の導入効果は次の4点です。

  1. 「出荷製品の品質向上」
       → サビを落とすではなく、最初からサビさせない。
  2. 「防錆のコスト減」
       → サビを落とすより、袋をかぶせる方が短時間かつコスト安。
  3. 「防錆レベルの平準化」
       → 誰がやっても同じ防錆品質が保てる。
  4. 「顧客へのアピール、イメージ向上」
       → サビは最初からない方が印象が良い

■ 除錆より防錆

導入効果1.「出荷製品の品質向上」とは具体的には? 

生じた浮きサビをガリガリ削り取ってから出荷するよりは、もちろんサビを最初から生じさせない方が出荷製品の品質が向上しているといえます。

■ 作業の手間、人件費の面で優位性

導入効果2.「防錆のコスト減」とは?

鉄筋コンクリートのプレキャスト製品では通常一個あたり14本の鉄筋が露出しています。

手作業でのサビ落としの場合、専用のブラシを使って1本あたり2~3分、14本全部を処理すると30分~1時間を要します。

一方、防錆ポリ袋ならば、その手間は「装着して根元を輪ゴムで留める」というだけなので、14本全部かぶせたとしても所要時間は5分、外すときも1分しかかかりません。

比較した場合、作業所要時間(=人件費)の点で、ポリ袋の方が明らかに優れています。

■ 誰がやっても同じ防錆品質が実現できる

導入効果3.「防錆レベルの平準化」とは?

「浮きサビを落とす」という作業の場合、「浮きサビをどれだけ除去すれば良いのか」という基準が不明確です。

また14本ある鉄筋のサビを落とす場合、外側はともかく内側の入り組んだ場所となるとなかなか困難であり、作業者ごとに除錆の程度にバラツキが生じます。

そして機械ブラシを使って作業する場合は、ケガの恐れもあります。

一方、防錆ポリ袋の場合は、袋をかぶせるだけなので、誰がやっても上手くできます。

また防錆品質にバラツキが生じることもありません。

ちなみに現場社員に今後はポリ袋で防錆すると告げたときは、「ではもうサビ落としはやらなくていいんですね」と好反応でした。

■ 錆はない方がイメージが良い

導入効果4.「顧客へのアピール、イメージ向上」とは。

「錆び」というのは、見た目も言葉の響きもネガティブです。

建設関係者は「わずかな錆ならば鉄筋の強度には影響しない」と知ってはいますが、やはり納品物にはサビが付着していないことが望ましいといえます。

防錆ポリ袋で錆対策をすれば、顧客であるゼネコンや、その先の施主に対し、
「フジミ工研では除錆ではなく防錆を実施している」とアピールできます。

ゼネコンや施主にとっては、
「フジミ工研から納品される鉄筋コンクリートならサビのことは心配しなくていい」ということになり、安心感があります。

防錆を適切に行うことにより、自社のイメージを向上させることができます。

■ 先輩ユーザーからのアドバイス

現在、防錆ポリ袋の導入を検討している企業に向けて「先輩ユーザーとしてのアドバイス」などあればお聞かせください。

豊ファインパックの製品の防錆効果は、「原則としては半年から1年は継続する」ということなので、現在、「再利用」を検討しています。

破らないよう気をつけて着け外しすれば、十分、可能だと思います。

これから防錆ポリ袋を導入する企業は、コスト全体を試算するときに「再利用」も視野に入れてよいと思います。

<豊ファインパックからの注意事項>
防錆効果の期間は、防錆対象となる製品や、防錆ポリ袋の使用方法、使用環境、製造ロットなどによって変動致します。

防錆効果の残量は目視で判断致しかねますので、ご注意願います。

■ 今後の期待

豊ファインパックへの今後の期待をお聞かせください。

フジミ工研では、引き続き高品質のプレキャストコンクリート製品をお客様に提供していく所存です。

豊ファインパックには、その品質向上の取り組みを、防錆製品を通じて後方支援いただくことを希望します。

今後ともよろしくお願いします。

              写真左右は豊ファインパック社員

※ フジミ工研のホームページ

※ 取材日時 2015年7月

※ 文中の数字、データはいずれも取材時点のものです。

※ 取材制作:カスタマワイズ

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